冷えた指先






汗でまとわりつくシーツをそのままに
湧き上がる熱を圧縮する作業

吸い出していくコンプレッサの音は嬌声

浮き上げる腰をがっちりと掴んで
揺動する腰の円運動


爆ぜそうになるあなたは熱っぽい声に
ボクはボクで搾り出すような声で

内燃機関で

どう考えても冷えすぎた真昼の部屋
セミの鳴き声が熱を吸い取っていくような錯覚


投げ出した腕がすっかり冷えるころ
ボクはボクで温かい場所が恋しくなって

熱を求める指先が、ほら、またボクにまとわりついてくる













2007/09/16

(正しくない夏、熱情は冷えずに)




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