(A - hey, whatcha gonna do, K)
相変わらず、というか、いつもよりヤラシイ面しやがって・・
唇を噛み、時折漏れる歪な息。
しどけなく肌蹴て垂れ下がったベルト。
何をしているのかなんてのは誰が見たって一目瞭然だろう。
(いきなりこんなでも・・まぁ俺も、慣れたもんだがなぁ・・・・・・)
差し入れて動かす手の陰から、熟れた先端が覗いている。
そろそろ覆い隠す用を成さなくなって久しい布切れを、カカシはまるでストリップでもするかのようにじりじりとずり下げはじめた。
(黙って見てろって…新手のプレイか?)
変な勢いのついた卑猥な作業は理由を探ったところで止みそうにないから、考えるだけ無駄、抵抗するだけ無駄。
だから、よくわかんねぇけど、とりあえず、見とくか。
そうあきらめたら、目の前でヒクついてるそれがなんでもないものに見えてくる。
「ヤだね・・ホント、失礼・・だよ、ね・・・、オマエって・・」
「酔狂な誰かさんのせいで、口が寂しくてよ」
巻き添えを喰ってひどくひしゃげてしまったパッケージからつまみ出す、ヨレヨレの一本。
動くなって云ったでしょ、コロスよ とずいぶん剣呑なことを口にしながらも、どうやら身体を張って制するつもりはもうないらしい。
仕方なしに此れだとばかりにニヤリと笑えば、カカシの舌打ちと、俺が燐寸を擦った軽快な音が同時に響いた。
「は・・・・・好きに、すれば・・ぁ・・」
控えてる煙草の何と旨いこと。
すると目の前の男もその悪態とは裏腹に、明らかに上擦らせた声がずいぶんと可愛げに見えてくるから不思議なもんだ。
だらだらってのが一番似合いの形容だと自嘲を込めて思うほど、随分と長いこと懇ろ合いなこのセンセイ。
そんな男のアレやソレなんてのは今更見たいってもんでもねぇが、まあ、其れはそれ。
さっきまでは何の罰ゲームかと癪に障ったが、なかなか悪くない余興じゃねぇか。
目が合えば、カカシはにっこりと懐こく笑った。
胡散臭くも神々しい破顔微笑。
つられて俺も に、と笑う。
肺に痺れるタバコの旨さも2割増しだ。
「全然、まだだよ・・・アスマ」
「・・・??」
「アスマ・・・・・・・・・あ、っはぁ・・ぁぁ・・・ねェ・・・アス、マぁ」
次の瞬間、俺は激しく噎せた。
壮絶に色っぽい喘ぎ声と、逸らさない眼。
次々新手を繰り出してくるこのエロいのは一体、何だ。
(続く かなあ)
2007/09/30初出 2009/01/07再掲
(意外性は大事だけど)
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